海路から神に参る

紀伊半島

九木浦港  で神社に参る
          
九木浦は尾鷲湾より少し西に位置する。
熊野灘の険しく高い石の断崖の裂け目を縫うよう入っていった中に開ける神域を感じさせる港である。

2006.05.17(木)朝から雨。九木浦に11時前に着。素晴らしい。
切り立った緑の山と石の断崖に囲まれた特異な場所。神域の感が強い。
今日は雨で煙っている。周りの山の頂は白いもやで見えない。

2006.5.19(金)今、7時。今日も朝から霧雨。雲ともやが山と谷に濃く薄く漂う不思議で神的な景色。
実に九木は不思議なところだ。
台風1号は強力なまま中国に上陸。
日本でも今日の午後から夜にかけて激しい雨が降る予定。
朝、始末に困っていたゴミについて今日はゴミを出していい日だとわざわざ川上さんが知らせてくれる。
ゴミ処理出来てさっぱりした。

2006.5.20(土)6時過ぎ、素晴らしい朝。
九木はいつも気持ちが良い。
雨が上がり、予報に反して所々に青空が見える。
手のとどくような低いところから山や谷にかかるもや、雲、かすみ。もれ差す朝日。美しさ限りなし。
海岸に沿って一回り散策後、さわやかな気持ちで、九木神社に詣でる。
六百七十年前に創祀。思ったより新しい。
この辺の神社はもっと古いのではないかと思うが。
後醍醐天皇と後村上天皇に使えた藤原隆信が九木港に城郭を築く。
その嫡子隆治が千三百七十五年ごろ九木神社をたてたと解説にある。
初めは九鬼城内に祀り、千六百六十二年に現在地に遷座する。
その際、この地の産土神若宮八幡と国柄明神と供に一社に祀ることとなった。
菅原道真天満天神。
海岸に接し全体が神域の森となっている。
まっすぐ森を石の階段づたいに登る。社は西向き海に向かって立っている。
静かで心改まる神域。手水に手拭の紙が設置してある。
床しいことだ。見たのは初めてである。大漁や長寿、縁結びの祠にも詣る。
清潔な心持で朝日を背から受ける石段をおりる。
次に藤原隆信が九木神社と同時に立てた真巌寺にも詣でる。
町の背後、山を背にして立つ。美しく繁茂する巨木あり。

 九木神社入口  拝殿
 本殿  帰り道。下に海
床しい手水舎  猿に注意扉を閉めて 
 港への入口、真中を入って行く  神域
 朝  山影